電気代の仕組み~なぜ電気代は毎年高く感じるのか?

・「そんなに使ってないのになぜ高い?」
・「会社を変えても思ったほど下がらない」
・「この電力会社安いって聞いたけど、全然安くならない!」

そんな経験ありませんか?
実は生活スタイルや家族構成、自宅の設備構成によって電気代は様変わりします。
電気代の仕組みを理解し、どの電力会社と契約すればいいかをしっかり判断しましょう。

基本料金

・契約アンペア(A)で決まる
・使わなくても必ずかかる固定費
・ファミリー世帯ほど高くなりがち

電力量料金

・使った電気量(kwh)× 単価 ※段階制料金市場連動型の2種類存在
・昼・夜・季節で差が出る
・家庭の生活リズムが最重要

燃料費調整額

・使った電力(kwh)×燃料調整単価
・燃料調整単価は原油・LNG・石炭の輸入価格で毎月変動
・上限の有無は電力会社ごとに違う

再エネ賦課金

太陽光等の買取費用
・電力会社を変えても必ずかかる
年々上昇傾向

大きく分けて上記の4つに分類されます。
基本料金は上記説明で理解できると思うので
それ以外を詳しく解説します。

目次

電力量料金(従量料金)

・段階制料金
使用電力量が増えるにつれ段階的に単価が高くなります。
季節や時間帯で単価が変わらないので安定しています。
以下の表は関西電力の従量電灯Aの単価表です。

使用電力量単位料金単価
最低料金15㎾hまで1契約522.58円
第一段階15kwh~120kwh1kwh20.21円
第二段階120kwh~300kwh1kwh25.61円
第三段階300kwh以上1kwh28.59円

・市場連動型
電気の料金が「電力市場(JPEX)」の価格に連動して毎日変わる単価です。
電気の需要が少ない深夜や春・秋は安くなりやすく、猛暑や寒波で需要が集中すると高くなります。
使う時間帯や季節によって、安くも高くもなるため、生活スタイルとの相性が重要になります。
※市場連動単価には後述する燃料調整費が含まれます。

燃料調整額

発電に使う原油・LNG・石炭等の価格変動を、毎月の電気代に反させる仕組みです。
これを厳密に書くとややこしくなるので割愛しますが、原油などの天然資源の輸入コストで決まるという理解で問題ないです。

したがってウクライナや中東の情勢により高騰している今、燃料調整額は上昇傾向にあります。
また、原油などの天然資源は輸入に頼っているので、円安もモロに影響を受けます。

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)

メガソーラー発電や風力発電などの再生可能エネルギーを普及させるために、電気を使うすべての人が負担する国の制度です。
簡単に例を挙げると、遊休地(山林等)にメガソーラーを設置し発電した電力を、電力会社が買い取り電気料金に上乗せしている料金です。
※2025年12月現在 1kwhあたり3.98円

再エネ賦課金は年々上昇傾向にあり、メガソーラーが増えれば増えるほど高騰します。

最後に筆者が契約している電力会社の明細

・基本料金
明細の託送基本料金相当額と容量拠出金相当額がこれに当たります。

容量拠出金相当額 60.63円×5㎾=303.15円
託送基本料金相当額 290.4円
合計 593.55円(1契約あたり)

・電力量料金(従量料金)
明細の電源料金、サービス料金、託送従量料金相当額がこれに当たります。

電源料金 12.62円
サービス料金 7円
託送従量料金相当額 7.62円
合計 27.22円(1Kwhあたり)

我が家は5人家族で夫婦共働きです。
子ども3人も日中は学校と保育所にいるので、市場連動型の契約を採用しています。
ただ、昨今の電気料金は条件により流動的なので、定期的に明細を確認して柔軟に契約変更しています。

いかがでしょうか?
どのような条件でどの項目が増減するかを理解できれば
ある程度電気代をコントロールできます。
この機会に電気代の性質を知り、電力会社の契約内容を理解し、安く契約して苦境を乗り越えましょう!

※2026年に向けて、家庭構成別の試算ページも順次作成予定です。

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